ネットの足跡相談室

ネットで見かけた覚えのない自分の情報、どうやって調べる?確認と対策

Tags: デジタルタトゥー, 個人情報, ネット検索, プライバシー, 情報削除

インターネットで自分の情報を見かけたら…不安な気持ちになっていませんか?

「もしかして、自分の名前や昔の住所がインターネットに出ているんじゃないか…?」

そう考えると、漠然とした不安を感じることがあるかもしれません。インターネットは便利なものですが、一度情報が出てしまうと、それがいつまでも残ってしまうのではないか、誰かに見られてしまうのではないか、と心配になるお気持ち、よく分かります。

私たちは、インターネット上に残る自分に関する情報を「ネットの足跡」、あるいは「デジタルタトゥー」と呼んでいます。自分で書き込んだものだけでなく、時には他の誰かがあなたの情報を公開していたり、あなたが利用したサービスから情報が漏れてしまったりすることもあります。

この記事では、あなたの氏名や住所といった個人情報が、インターネット上のどこかに公開されていないかを確認する方法と、もし見つかった場合の具体的な対策について、分かりやすくお伝えします。必要以上に心配せず、落ち着いて一緒に確認していきましょう。

なぜ、自分の情報がネットに出ているか心配になるのでしょう?

インターネットに自分の氏名や住所などの個人情報が出ていると、次のような心配事があるかもしれません。

しかし、多くの場合は適切な方法で確認し、対策をとることで、これらの心配を減らすことができます。

自分の個人情報は、インターネットのどこにある可能性がありますか?

インターネット上にあなたの情報が出る可能性がある場所はいくつかあります。

このように、あなたの知らないところで情報が出ている可能性もゼロではありません。では、どうすればそれを確認できるのでしょうか?

ネットに出ている自分の情報を見つける「検索」という方法

インターネットで自分の情報が公開されていないか確認する最も基本的な方法は、「検索」することです。まるで本棚から探したい本を見つけるように、インターネット上の無数の情報の中から、あなたの名前や関連する情報がないか探します。

「検索」とは、インターネットの検索エンジン(例えば、GoogleやYahoo!など、インターネットを始めるときに多くの方が使う入り口のページにある、文字を入力する四角い場所のことです)に知りたい言葉を入れて探してもらうことです。

具体的な検索方法

ご自分のパソコンやスマートフォンで、いつものようにインターネットを開いてみてください。画面の中央や上の方に、文字を入力できる白い四角い場所が見つかるはずです。(多くの場合、その近くには虫眼鏡のマークがあります。)

  1. あなたの「氏名」を入力してみましょう: その四角い場所に、あなたの「氏名」を入力して、検索ボタン(または虫眼鏡のマーク)を押してみてください。「山田 太郎」さんの場合は、「山田 太郎」と入力します。

  2. 関連する情報を加えて絞り込んでみましょう: 氏名だけだと、同姓同名の方の情報もたくさん出てきてしまいます。もし、特定の情報が出ていないか知りたい場合は、氏名に加えて他の情報を入力してみましょう。

    • 「[あなたの氏名] [住んでいる市町村名]」 (例: 山田 太郎 横浜市)
    • 「[あなたの氏名] [お勤め先や経営しているお店の名前]」 (例: 山田 太郎 山田商店)
    • 「[あなたの氏名] [以前住んでいた市町村名]」 (例: 山田 太郎 川崎市)
    • 「[あなたの氏名] [出身校の名前]」 (例: 山田 太郎 □□大学)
    • 「[あなたの氏名] [趣味や所属していた団体の名前]」 (例: 山田 太郎 囲碁クラブ)

これらの言葉を入力して検索すると、あなたの氏名と関連する情報が載っている可能性のあるウェブサイトやブログなどが検索結果として表示されます。表示された内容を一つずつ見ていくことで、どのような情報が出ているかを確認できます。

見覚えのない自分の情報を見つけたら、どうすれば良い?

検索してみて、もし「これは自分の情報だ」「こんなところに載っているなんて知らなかった」という情報が見つかった場合も、慌てずに落ち着いて対応しましょう。

1. 情報がどこに載っているかを確認する

まず、見つかった情報がどのウェブサイトやページのどこに載っているのかを確認します。ページのURL(インターネットのアドレス)をメモしたり、画面を保存したりしておくと、後で役に立つことがあります。

2. 誰が情報を公開しているか調べる

次に、その情報が誰によって公開されているのかを確認できるか試みます。 * 個人的なブログやSNSであれば、その書いた人が分かれば直接連絡を取れるかもしれません。 * 会社やお店のウェブサイトであれば、その会社やお店が公開しています。 * 全く知らない個人のブログや見覚えのないウェブサイトの場合は、そのウェブサイトの管理者を探すことになります。

3. ウェブサイトの管理者に削除をお願いしてみる

情報の削除をお願いしたい場合、まずはそのウェブサイトの管理者に連絡を取ってみるのが基本的な手順です。 多くのウェブサイトには、「お問い合わせ」「会社概要」「プライバシーポリシー」といった項目があります。それらのページに、管理者への連絡先(電話番号、メールアドレス、またはお問い合わせフォーム)が載っていることが多いです。 そこに、「自分の氏名(または見つかった情報の内容)が、〇〇というページ(URLを伝える)に掲載されていますが、削除をお願いできますでしょうか」といった内容で、丁寧にお願いの連絡をしてみましょう。

削除してもらえるかどうかは、その情報の内容やウェブサイトのルールにもよりますが、まずはお願いしてみることが大切です。

4. どうしても削除してもらえない場合や、悪質な情報の場合

もし管理者と連絡が取れない場合や、削除のお願いを聞き入れてもらえない場合、あるいは誹謗中傷など明らかにあなたに不利益な悪質な情報である場合は、一人で悩まずに専門家や公的機関に相談することも考えられます。

また、検索エンジンの会社(GoogleやYahoo!など)に対して、特定の検索結果を表示されないように依頼できる場合もあります。

5. 自分で削除できる場合

過去に自分で作ったブログやSNSのアカウントで、パスワードを覚えている場合は、自分でログインして情報を削除したり、アカウントそのものを削除したりすることができます。もしパスワードを忘れてしまった場合は、「パスワードを忘れた方へ」といったリンクから手続きを試みてください。

今後のために、日頃から気をつけたいこと

インターネット上の情報の管理は、一度きりではなく、日頃から少し気をつけておくことで、将来の不安を減らすことができます。

まとめ:適切な知識で、インターネットとの良いお付き合いを

インターネット上に自分の情報が出ているかもしれない、という不安は、誰でも感じうることです。しかし、必要以上に恐れることはありません。

まずは、ご自身の氏名などを検索して、どのような情報が出ているかを確認してみましょう。もし見覚えのない情報が見つかっても、多くの場合、ウェブサイトの管理者に依頼するなどして対応できる可能性があります。どうしても困った場合は、専門家や公的な機関に相談することもできます。

インターネットは私たちの生活を豊かにしてくれる便利な道具です。適切な知識を持ち、できる範囲で情報を管理していくことで、インターネットと上手に付き合っていくことができるはずです。もし、この記事を読んでさらに分からないことや不安なことがあれば、周りの詳しい方や、この『ネットの足跡相談室』でもお気軽にご相談ください。

あなたのインターネット利用が、少しでも安心できるものとなることを願っています。