ネットの足跡相談室

ウェブサイトで見たページや押したボタンの情報はどこへ?あなたの『サイト利用の足跡』を確認・管理

Tags: ウェブサイト, 利用データ, プライバシー, 情報管理, デジタルフットプリント

インターネットで何か調べものをしたり、お店の情報を確認したりと、私たちは毎日たくさんのウェブサイトを見ています。

その際、「ただウェブサイトを見ているだけなのに、私の情報がどこかに残るのか?」と漠然とした不安を感じることはありませんでしょうか。

この記事では、ウェブサイトを見ているときに、どのような情報が残る可能性があるのか、それがどう使われるのか、そして私たち自身がどのように確認したり管理したりできるのかを、分かりやすくご説明します。

ウェブサイトの「足跡」とは?なぜ情報が残るのでしょうか?

私たちがインターネットでウェブサイトを見ると、そのウェブサイト側では、訪れた人が「どんなページを見たか」「どれくらいの時間見ていたか」「ページのどこをクリックしたか」といった情報を記録していることがあります。

これは、お店に来たお客さんが「どの商品を手に取ったか」「どの通路を通ったか」といった行動を観察するのに似ています。

ウェブサイトを運営している人たちは、このような情報(これを「利用データ」と呼ぶことがあります)を集めることで、ウェブサイトをもっと使いやすく改善したり、皆さんが興味を持ちそうな情報や商品をおすすめしたりするために利用しています。

例えば、一度調べた商品の広告が、後から別のウェブサイトを見ているときに出てくる、といった経験があるかもしれません。これは、あなたがその商品に興味を持ったという「利用データ」が使われている一つの例です。

このような「利用データ」は、主に「Cookie(クッキー)」という仕組みや、ウェブサイトのシステム上で記録されています。

このように、ウェブサイトを見ているだけでも、私たちの「サイト上での行動」に関する情報が知らず知らずのうちに残っている可能性があるのです。

あなたの『サイト利用の足跡』、どんな情報が残る?どう使われる?

ウェブサイトに残る利用データは、主に以下のようなものが考えられます。

これらの利用データは、ウェブサイトの改善だけでなく、以下のような目的で使われることがあります。

これらの利用は、より便利なサービスを提供するためである一方で、「自分の行動が見られている」「興味や関心が推測されている」と感じて不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

あなたの『サイト利用の足跡』を確認・管理するための対策

では、このようなウェブサイトの利用データについて、私たちはどのように向き合い、管理していけば良いのでしょうか。いくつかの対策をご紹介します。

1. 利用しているウェブサイトの「プライバシーポリシー」を確認してみる

多くのウェブサイトには、「プライバシーポリシー」や「利用規約」といった、利用者からどのような情報を集め、どのように使うかを説明したページがあります。専門用語が多く分かりにくい場合もありますが、「取得する情報」や「情報の利用目的」といった項目を見てみると、どのようなデータが集められているのか、手がかりを得られることがあります。

すべてのウェブサイトを詳しく確認するのは大変ですが、よく利用するサイトから見てみるのも良いでしょう。

2. ブラウザのCookie設定を見直してみる

多くのウェブサイトが利用データ収集に使う「Cookie」は、お使いの「インターネットを見るソフト」(ブラウザ)の設定で管理することができます。

具体的な設定方法は、お使いのブラウザ(Google Chrome, Microsoft Edge, Safariなど)によって異なります。「〇〇(ブラウザ名) Cookie 設定」といった言葉でインターネットで検索すると、詳しい手順が見つかることがあります。

設定画面の場所は、多くの場合、ブラウザのメニューにある「設定」や「プライバシー」といった項目の中にあります。まずはご自身のブラウザの設定画面を開いて、「Cookie」や「サイトデータ」といった言葉を探してみてください。

3. 個別のサービスのデータ管理設定を確認する

GoogleやYahoo! JAPANなどの大きなサービスでは、自分の利用データがどのように使われているかを確認したり、一部を管理したりするための設定ページを用意していることがあります。

例えば、Googleアカウントをお持ちであれば、「Googleアクティビティ管理」といったページで、検索履歴やYouTubeの再生履歴など、Googleサービス内での様々な活動記録を確認したり、自動削除の設定をしたりすることができます。(URLは変更される可能性もあります)

よく使うサービスがある場合は、そのサービスの「アカウント設定」や「プライバシー設定」の項目を確認してみることをお勧めします。

4. 不安な場合は利用を控える選択肢も

もし、特定のウェブサイトでの情報収集について大きな不安を感じる場合は、そのウェブサイトの利用を控えることも一つの選択肢です。

まとめ:適切な理解と対策で安心につながります

ウェブサイトを見ているだけでも、あなたの「サイト上での行動」に関する情報、つまり『サイト利用の足跡』が残ることがあります。これは、ウェブサイトをより良くするための目的や、あなたにおすすめの情報を提供するために利用されるのが一般的です。

すべての情報収集が悪いわけではありませんし、必要以上に怖がることはありません。

大切なのは、どのような情報が、なぜ集められているのかを知り、ご自身が納得できる範囲でインターネットを利用することです。

この記事でご紹介したように、ブラウザの設定を見直したり、利用しているサービスのデータ管理設定を確認したりすることで、ある程度、ご自身の『サイト利用の足跡』を管理することができます。

もし操作が難しいと感じる場合は、ご家族など詳しい方に相談してみるのも良いでしょう。

インターネットを便利に、そして安心して使うために、少しずつ知識を身につけていくことが大切です。この情報が、あなたの不安を和らげ、安心につながることを願っています。